池袋シネマロサ『こんぷれっくす×コンプレックス』『恋する小説家』
先月のことになりますが池袋シネマ・ロサにて、ふくだみゆき監督『こんぷれっくす×コンプレックス』と上田慎一郎監督『恋する小説家』の二本立てを観ました。
『カメラを止めるな!』が大ブレイクした上田監督と、その奥さんでアニメ作家のふくだ監督。ふたりの短編作品を一挙上映です。
『こんぷれっくす×コンプレックス』は異様にワキ毛フェチの中学生女子の物語。
最近はディテールまでがっちり描き込まれたアニメが多いなかで、『こんぷれっくす×コンプレックス』は非常にシンプルな絵で、その風通しのよさが作品の内容にマッチしていました。
『恋する小説家』は売れない小説家のもとに作中人物が現れて……というファンタジー。『カメラを止めるな!』よりもずっと前に制作された作品ですが、後半しだいに話がエスカレートしていく過程が『カメラを止めるな!』と共通したものを感じます。
映画終了後、監督とキャストの舞台挨拶がありました。上田監督は
「『恋する小説家』を撮ってたころは錦糸町のキャバクラで働いてて、仕事の合い間に作品を書いていました。主人公の作家デビューをめざす姿が自分に重なっています。自分にとっていちばん大切なのは映画を作ったり小説を書き続けられることで、あとはおまけみたいなもの」
と苦労時代のエピソードやいまの心境を語っていました。
大ブレイクで周囲の状況も激変したのではと思いますが、プレッシャーに負けずに次作を撮っていただきたいものです!