blog-chronicle 【ブロニクル】

ほとんど誰も読んでないブログ(笑)。

一周忌。

 

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 前のバイト先の店長が亡くなって、ちょうど1年になる。

 

 1年前のその日の朝、夜勤を終えた僕は入れ違いに出勤してくる店長と交代した。

 

 店長とはいつもそんな感じで、夜勤に入るときと上がるときにほんのわずか顔を合わせるだけ。僕は夜勤明けで疲れきってるし、店長のほうも仕事で忙しく、めったに雑談をかわすこともない。そんな、あるかなしかの関係がもう2年近くも続いていた。

 

 その日も店長はちょっと風邪気味で調子がよくないということだったが、ふだんとそれほど変わった様子もなく、いつものように仕事の引き継ぎをし、僕は帰宅した。

 

 その夜、ふたたび店に入ると、学生のバイトたちがちょっと落ち着かない様子で、くわしいことは分からないが「店長が救急車で運ばれたらしい」という話が流れていて、各店を統轄する上のほうの社員からも連絡がきたり、なんだか大変なことが起きてる気配だった。

 

 深夜2時ごろ、たまに店を手伝いに来る店長の息子さんから店に電話があり「容体が急変して亡くなりました」

 

 呆然とした。だって、その日の朝ふつうに会って話したりしてるんだぜ。

 

 その人がもう、この世にいないなんて。いやー、なんか人間てあっけないもんだ。

 

 ふつう、どんなひどい風邪だって、それで命を落としたりはしないだろう。きっと日ごろの長時間労働やストレスがひびいたに違いない。つまりは過労死だ。

 

 店長がいなくなったあと、店長の代行の人が応援で来たり、一人欠けたぶんを埋めるためにシフトが変更され、僕も夜勤なのに朝番に入ったりと、しばらくあわただしい日々が過ぎた。

 

 数か月後に新しい店長というのが外部から来たが、その店長は自分の部下みたいな人を数名連れてきた。その部下たちがマネージャーに就任したりして長時間店に入るようになり、しかも新店長は新しい人間を次から次へ採用し、以前から働いていた僕たちの勤務時間は大幅に短縮されてしまった。

 

 こっちは時給制でやってるのだからたまったもんじゃない。月収が10万以上もダウンしてしまった。しばらく我慢して続けてたが、昨年いっぱいをもって店をやめた。

 

 いまは同じ系列の別の店舗で働いている。

 

 あれから1年。ちまたでは今年もまた風邪が大流行しているようだ。

 

 仕事で身も心も酷使しているひとには、ふつうの風邪すら命とりになる。まずなによりも自分の身体を大切にしてほしいと思います。

 

 命と引き換えにするほど大事な仕事なんてありませんから。