去年の今ごろ。
表向きの理由は「風邪をこじらせた」ということになっているが、
風邪をこじらせただけで人間、ふつう死なないよな。
やはり店長の場合、「過労死」と考えたほうがいいだろう。
会社側は、残された奥さんや子どもたちにそれなりの保証をしてくれたのだろうか。
店長が急死した直後、ぼくが一番驚いたのは、
すぐに店長代行の人間が派遣されてきて、シフトのほうも、急きょ空いている人間がカバーにまわったりして、ほとんど支障なくそれまでと同じ業務が続けられたことだ。
まあ、お店を閉めるわけにもいかないから仕方ないのかもしれないが、
急にひとが一人いなくなっても、けっこう店って回すことができるんだなと拍子抜けした思いだった。
一緒に働いてる人間も、死んだ店長のことなど一切口にしない。
まるで最初から店長という人間など存在しなかったみたいな感じだ。
これでいいのかなーと思いながら仕事を続けていた去年の今ごろ。